当社のこだわり
当社のこだわり
人参を中心に栽培しておりますが、実のところ幼少期から今まで人参が苦手でした。
苦手になったきっかけは、3、4歳の頃に保育園で給食に出た茹でた人参の輪切りです。食べようと口の中に入れた瞬間に”鉛筆の匂い”が鼻を抜け驚き皿に戻しました。昔は給食を全部食べるまで居残りさせられたので、この人参が残って休憩中食べられず居残りしました。口に入れると何度も吐きそうになりながら最後は5センチぐらいはある人参を丸ごと飲み込みました。
この記憶は今でも鮮明に残り、さらに匂いまでが記憶に焼き付いています。
農業をはじめるにあたり、どんな野菜を作ろうかな、人気の野菜を作ろうか、儲かる野菜がいいのかなど悩みましたが、苦手な人参を自ら栽培することでどのように変わるのか、本来の風味はあるのか、本来の風味が実現できれば、子供たちが苦手とならず成長できるのではと考え、思い切って人参を栽培することに決心しました。
より自然に近い栽培が実現できれば、人の体がスーッと受け入れてくれるのでは
思い切ったのはいいのですが、ここから人参栽培、農業、自然の難しさを痛感しました。
研修、農業学校にも行かず何を思ったのか独学ではじめてしまったのです。
初めて栽培した人参は理想とはかけ離れた無残なものでした。
しかし、形や大きさはバラバラですが風味だけは記憶と全く違いました。そこから植物学、微生物学など基礎知識を見直し少しずつ人参が変化してきました。そして、お客様が一本の人参を食べていただいくと「笑顔」になっていく姿を見る機会が増えました。人参が嫌いな方やお子様が楽しみにして頂く様子が見えることは農家として幸せな経験です。農家としてまだまだ未熟ですが、一本の人参が人と幸せにし、人と人をつなげる機会になることを願い日々精進してまいりますので、よろしくお願いします。
食の安全が叫ばれる昨今、多くの方が日頃自分が口にするものについて想いや考えを巡らせていらっしゃるかと思います。
美味しさや見た目の良さはもちろん大切ですが、食べた物が自分の体を形作ることを踏まえると、やはり安心・安全は何においても優先すべき要素ではないでしょうか。
また、昨今世界的に野菜の形や見た目で価格等が決まることが疑問視されるようになり、野菜自体の栄養価や成分効果などで野菜の価値が決まるという話題が出てきております。
京都で野菜・京野菜の卸や販売を手掛けるgranja ruralは無農薬・無化学肥料・無動物性肥料による栽培をしてまいりましたが、無肥料(無農薬)にチャレンジしています。
農業を経営していく上で日本国内の取引は大きさや形、重さで価格が決まるため、私たちも当初は収益性を考えて綺麗な形、そして重さを考えて栽培をしておりました。
農業をはじめたきっかけを振り返るとともに、医療従事者として約16年に渡り病院で勤務し体調が少し悪ければすぐ抗生剤や抗菌剤を服用する日々が続き、あるとき体調の変化を感じるようになりました。添加物も普通に摂取し度々胃腸を壊すことも多く、一年で数回原因不明の高熱に患うことが普通でした。
そんな過去を思い出し、大きさや重さではなく、より自然に近い身体に優しい野菜を育て、人の心身に役立つような自然素材を作り出すことに決めました。
形や大きさを気にされる飲食店、仕入れ業者さんとの取引もやめたことで、収益性に関して課題が大きくなったのは事実ですが、一度決めたことはやれるとこまでやろうと考えてます。
無肥料で育った野菜は形、大きさはそれぞれ、そして風味も野菜によって個性があります。
元々その自然になかった栄養をなくし、野草の枯れ草や昆虫などの小動物の死骸が土の栄養源となりますが、根をまず伸ばし自らの生命力で栄養を吸収し少しずつ生長します。そして、山の厳しい寒暖差などの気候変化や外敵から守るために糖、タンパク質、アミノ酸、抗酸化物質をたくさん作り出すため、風味そして栄養が豊かになります。
小さな野菜ですが、その香りや力強さはとても高いと自負しております。
granja rural農園では、害虫駆除や除草などの目的で使用する農薬を一切使用しておりませんが、近隣から飛来する農薬や除草剤などの薬による畑の汚染、さらに排水路からの汚染を懸念されることもあるため、厳格な残留農薬試験に人参を検査提出しました。
通常使用される農薬は、約200種類! それよりもさらに厳しい450種類の農薬検査に調査依頼しております。
結果は、450種類すべての農薬がまったく検出されませんでした。
農薬は降雨時に排水路や地下水に流れ出し、貴重な資源を汚染させる危険性があります。自然を保全するための農業の仕組みを構築することが私たちの使命です。
当農園は野菜をより自然に近い形そして自然に優しい栽培を探求しています。そのため、
人参はじめ夏野菜の水撒きも基本はしません。
理由としてはいくつかございますが、野菜が自分たちでしっかり根を伸ばし環境に対応するためです。
夏の長い間の乾燥や降雨が少ない状況において人の助けなしに対応するため、あえて水を与えず自分の力で細かな根を伸ばし土に存在する広範囲な水分を吸収できることを考えています。自然に近い土は栄養分だけでなく水分を保水する働きが高くなるため、降雨が減る時期でも野菜が吸うことができます。
肥料なしと水分を減らすことで、ゆっくり育ち野菜の細胞がきめ細かく緻密な構造となり腐りにくく、煮込み料理などで煮崩れにくい形へ変化します。
また雑草の力をかりるためビニールマルチは使用しません。
・毎年変化する畑で育つ雑草の種類から土の状態を把握
・雑草の根と野菜の根が地中でつながり栄養交換や外敵から守ってくれる
・強い太陽光、光熱を和らげる、降雨時の水分量を調整
・外敵から守る昆虫の居場所
・根が土を耕し土に有用な微生物を増やす
など多くの役目を持っているためです。
さらに、ビニールマルチは栽培途中や栽培後の処理時にビニール破片が土に残存する可能性が高く、環境への影響を考えて使用しません。
granja ruralは京都の亀岡市にて営業しておりますが、地元だけでなく全国を対象として野菜の販売を行っております。
土づくりからこだわって生産した、新鮮で美味しく安全な商品を、自信をもって各地の皆様のお手元に配送しています。ぜひ当社にご相談ください。
granja ruralは野菜の栽培から手掛け、卸・販売を行う会社として取引させていただいています。
「気候変動が激しいせいで野菜が不作だからか、値上がりして困る」「年末になると野菜の価格が高騰する」などといったお悩みの解消に貢献すべく、時期や環境によって価格を変更することは致しません。
常に安定価格にて提供する努力をしております。
味の良さ、新鮮さ、何より安心・安全にこだわりながら無農薬で育てた自慢の野菜を、少しでも多くの方にお召し上がりいただければ幸いです。